夜明け前
「ふ〜ん、わかった」
「・・・・・・・・・・え?」
いともあっさりと返事を返されても・・・・・・。
「それじゃぁ、おやすみ、また明日」
無理やりリナに押されて、ドアの外に出されてしまった。
これはどういう・・・・・・・??
ドンドンッ!
「リナ?」
「おやすみっ!」
「たのむ、はっきりさせてくれないか?」
シ〜ン・・・・・・・・
物音一つしない。
しかしここで諦めては進めない。
もう一度ドアをたたく。
ドンドンッ!
「リナ!」
・・・・・シ〜ン
「リナ・・・・・・・・・・」
ガチャッ
いきなりドアを引かれて、俺は前に倒れ・・・・・・・・なかった。
むなぐらをつかまれてリナの唇が俺の耳元の方へ・・・・・・。
「あたしだって好きでもない奴と旅はしないわ、また明日っていったでしょう!!」
「・・・ちょっ!耳元でそんな大声・・・・・・・うぇ!?」
首筋に柔らかいものが触れて・・・・・・離れた。
バタンッ!!
まるで嵐のようだった。
今何が起きた?
俺の首に触れたものは・・・・・。
自分の首を指で確認する俺。
もちろんそんな事したって何が触れたか見ることは出来ないけど・・・・あれは。
「・・・・・・・・・キス、か」
・・・・・・・今日は寝よう、そうしよう。
ぎこちなく動く両手両足を、右手と右足、左手と左足という風に一緒に出して、俺は自分の部屋へと戻った。
「・・・・・・・・・・・・・もう、寝たかな」
隣の部屋の方に耳を近づけてみる。
けれど音らしき音は何もない。
聞こえるのは規則正しい寝息だけ。
あんな事の後であいつはすぐに眠れたのか・・・・・・・。
リナの意外な一面に驚いて、同じに喜んだ。
まだまだ俺の知らないリナはいる。
それを見れるのは・・・・・・・俺だけじゃないのか?
そう思ったらいてもたってもいられなくなった。
両手が勝手に隣の部屋の方へと伸びる。
「・・・・・・・・・・抱きしめるだけならいいかな」
いいわけがない。
そんな事は普段の俺ならわかっていただろう。
がっ、しかし!今の俺は普段の俺ではなかった。
がばっと自分の布団をはいで、気配を消して、静かに自分の部屋から抜け出してしまった・・・・・・・・・・・・・・このドアの向こうにリナがいる。
ガチャッ・・・・・・・
起きるなよぉ〜。
細心の注意を払ってベットに近付いて、そぉ〜っと入り込む事に成功!!
まくらをそっと抜きつつ、自分の腕を入れる。
あとちょっとあとちょっと。
もう片方の腕を、背中にそぉ〜っとそぉ〜っと回して・・・・・・・・・・。
「・・・・・・・・・・・あったかいな」
今夜はいい夢が見れそうだ。
腕に収まっているリナを確認して、俺は目を閉じた。
|