あったかい?

子供の体温は高い。
そんな事ぐらいあたしだって知ってる。
だからやだったのよ、あの言葉。

「また!!なんですぐに手をつなぐのよ」
恥ずかしくて払った手。
ガウリイは困った顔をしていつもこう言う。
「だってリナの手あったかいだろ?」

子供だといわれているようで嫌だった。
そう、嫌だったのよ。
なのに・・・・・・。

今日はガウリイの体温が高い。
ばかは風引かないんじゃなかったのかしら・・・??
うわさは当てにならないわねなんて考えていたら、右手をガウリイに取られた。
「ちょっと、今日はあんたの方が体温高いわよ?」
「え・・?あぁ、この前のか」
気持よさそうにあたしの手を額に当てて、そのまま目を瞑ったガウリイはこう言った。
「安心するって意味のあったかさだって言ったつもりだったんだけどなぁ」
「ふ〜ん」
平常心・・・平常心・・・・・
今にも逃げ出したくなるような気持を押さえつけて、普通であるように努める。
ガウリイはこうも簡単に気持を言葉にしてしまう。
それはあたしにとってうらやましい事でもあり、心臓に悪い事でもある・・・・・・。
「・・・・・・母親ってこんな感じだったようなきがする」
へっ・・いじょうしん・・・・・・・へいじょうしん・・・・・・
「ガウリイ?頭でも打ったんじゃない?」
顔には出さないようにがんばっているんだけどそろそろやばい・・・。
「お前さんこそ脈拍上がってるぞ」
「き・・・きのせいよ」
「ふ〜ん?」
ゆっくりと開いた瞳と目が合った。
・・・・・嫌な予感がする。
ガウリイがあたしの手をゆっくりと下げていって・・・・。
「これでもまだ平気な顔するか?」
そう言って・・・・・・・っ!?
「うひゃぁっ!」
が・・・ガウリイがあたしの手をぉ〜〜〜!!!
急いで振り切ろうとした瞬間ガウリイに手を回された。
「ちょっと!!なにすんのよ!!」
「ぷっ・・・・・何もしないって♪」
「さっきのはなんなのよ!!」
「え?手をなめただけ」
だけ・・・・・・だけ・・・・・・・だけぇぇぇぇぇ!?
さっきの事を忘れようと頭はいっぱいになって、体はここから逃げようとして、結局じたばたするしかなかった。
「理由、聞かないのか?」
つまらなそうに言うガウリイ。
何でそんなに平然としてられるわけ??
でも返事を出来るだけの余裕をあたしは持っていなかった。
とにかくさっきの場面が頭のなかでぐるぐるまわってる。
いやぁ、これ以上まわさないでぇぇぇ!!
「なぁ、聞かないのか?」
「きっ・・・きいたら離してくれる?」
「ん〜、そうだな」
「理由教えて」
「あったかいから♪」
その答えを聞いてあっけに取られたものの、ガウリイが離してくれるのをまった。
・・・・・・・・いっこうに状態は変わらない。
「聞いたんだから離してよ」
「ん〜」
再び嫌な予感がぁ・・・・。
「やっぱやめた」
「はぁ〜なぁ〜せぇ〜!!!!!」
真っ赤な顔で言ってるんだろうな。
それを想像するだけでさらに体温は上がる。

やっぱり今日もあたしの方が体温が高かった・・・・・・・・・・。