からくて甘くて

私の想像と違って、ゼルガディスさんのキスは甘かった。
頭の隅で少しかたいのかなと思っていたんです。
それなのにゼルガディスさんの唇は柔らかくて熱くて・・・・。
もう一回、触れたい。
私は恥ずかしさを押さえて思いきっていってみました。
「また・・・・・・・キスしていいですか?」
「はい!?アメリア??」
「・・・・ん?」
「ちょっと!!」
「女の子に恥かかさないで下さいよぉ」
「・・・・いいから眼を開いてみて」
目を開くとそこには優しく微笑んだゼルガディスさんが・・・・・・・・。
スパンッ!!
「いつまでも寝ぼけてないで朝ご飯食べに行くわよ?」
・・・・・・・・・リナさんだった。
はっ!それじゃぁさっきのは・・・・。
「アメリアー?起きてるの?いつまでも夢見てないで」
「・・・・・・・ゆ・・・・め・・・・、そうですか」
そんな・・・そんな・・・・やっとゼルガディスさんとキスできたのに。
私に唇にゼルガディスさんの唇が触れたのは・・・・キスは・・・ゆめ?
すぐには信じられなくて自分の唇を指で触った。
・・・・・・なんか熱い。
「アメリア?あぁ、それなら昨日のカキピーじゃない??」
リナさんが笑いをこらえてそう言った。
そう言えば昨日、カキピーを食べたような。
「え、この唇の熱さは・・・・・」
「はれてるわよ、見事に」
さらっと言い放つリナさん。
私はあわててリカバリーをかけました・・・・・・。
傷ではありませんけどリカバリーは治癒力を高めるのでこう言うのに効くんです。
治ったかどうかを鏡ですぐに確認して、リナさんを睨み付けました。
「・・・・・・何か寝言を聞きました?」
「ア・・・アメリア、その目怖い」
「・・・聞いてないですよね?」
「ゼルがどうとかキスがどうとかなんて聞いてないけど?」
聞かれてたぁぁぁぁぁぁ!!!
あぁ、このアメリア一生の不覚!!
なんて事をしてしまったんでしょう、私は・・・・・・・。
神様、私はいつもあなたを信じております、だから、だからっ!
さっきのはなかったことにぃぃぃ!!!
がくっと下がった頭を持ち上げ、リナさんをがしっと捕まえました。
ちょ〜っと凶悪な顔になっているようですけど正義の名の元に許されるでしょう。
いいえ、許されねばならないのです!!
これは乙女の秘密なんですから!!

「忘れてください!」
あぁ、こんな一言で忘れてくれるような人じゃない・・・・。
何かもっといい対策を。
何を脅されるかわかったもんじゃないですし・・・・・。
「リナさん!!」
「なによ?」
不機嫌そうに返してくるリナさん。
こ・・・ここは、穏便にお願いしてみますか・・・・・・。
「お願いします!!言わないで下さい!!私・・・・・私は、まだ言う勇気が」
リナさんの反応は・・・・・・・・あぁ!口が笑った!?
しかも嫌な形に・・・・・。
私はもう終わりなんでしょうか?
生まれて初めての恋はここで終わってしまうのでしょうか・・・・・・・・。
あぁ、リナさんの不吉な笑み、もうだめかも。
「ぷっ!冗談よ、絶対に言わないわ」
「ほ、ほんとう!?」
「当たり前じゃない、そんな最低な事はいくらなんでもしないって」
「リナさぁ〜んっ」
疑ってしまった私が恥ずかしいです。
あぁ、友情。
なんてすばらしいひ・び・きっ!
リナさんに人間らしい感情があったなんて、嬉しくて、嬉しくて・・・・。
「実はさぁ・・・・・」
「はい?」
一瞬ためらったあと、小さい声でリナさんが付け加えた。
「あたしも見たのよ、同じ夢」
・・・・・え?小さくて聴きづらかったけど、見たって言いましたよね。
少し頬を紅くして、ぷいっとドアの方を向いてしまった。
「さぁ!ご飯がまってるわ!!」
「えっ、あのぅ、同じって・・・・」
「早くこないと全部食べちゃうからね!!」
早口にまくし立て、走って去ってしまいました。
なんか少しどころじゃなく思いっきり真っ赤になってたのは気のせいでしょうか?
なにはともあれ、今は朝ご飯を!!
「私の分は食べないで下さいよ〜!!」
私も後を追って、急いで食堂へと向かった。

カキピーはからいけど、とぉ〜っても甘いんですね。
唇も顔も紅くなってしまうほどに・・・・・・。

実はこの話は、ゼルアメを書こうとして書き始めたんだなぁ・・・・・・・。
これのどこらへんがゼルアメなんだろう?
そう思った人は多いはず!!
だってあたしだってそう思ってるのだから・・・・・・・・・・・。