Why
Why Why
結局一時間もしないうちにあたしは家に帰ってきてしまった。
気分の乗らないまま歩いていても苦痛にしかならなかった。
あぁ、もう!!
ちゃらら〜っ、ちゃらららっちゃら〜♪
携帯の画面にはガウリイの名前がうつった。
ぴっ!
「もしもし?」
『あ、リナ?よかったとってくれないかと思った』
「・・・・・・・・切っていい?」
『あ〜!!待って待って、嘘です。リナ待ってくれ!!』
携帯越しに聞こえる慌てるガウリイの声に少し気分が良くなって、とりあえず切るのはやめた。
とりあえず、だけどね?
「で、なんなの?」
『いまどこにいる?』
「家よ」
『そうか、それならゆっくり話せるな』
「あたしはそんなに暇じゃないわよ」
『わかったわかった。それじゃぁすぐ終わらせるよ』
「ふ〜ん、で?なに?」
『俺は今、好きな人がいるから誰でもいいわけじゃない。前の女となんて比べてる余裕はないよ、その子を振り向かせるので必死だから』
・・・・・・・・・・・いたい。
お店で聞いたガウリイの言葉より痛い。
今度のは本気のセリフだからか・・・・・・・・・・・。
なんて声で言うのよ、こいつは。
そんなに好きなんだ、その人のこと。
それがよくわかったからか、なんかこれ以上は聞きたくなかった。
「へ・・・・・へ〜、そうなんだ。それだけ?切るよ」
それだけ言って一方的に切った。
ぴっ・・・・・・・。
誰もいない家の中に携帯を切る音が響く。
「いたいよぉ・・・・・・・・・なんでぇ〜?」
枕を抱きしめて、自分のベットに体を静めた。
目の前がゆがんでいる事に気づき、涙が出ないように瞳を閉じて・・・・・・・・・・。
ぷちっ!
向こうからいきなり切られた。
これからだったのに!!
「まったく・・・・・・・・人が告白しようって時に切るなよ、更に言いづらくなったじゃないか」
携帯に向かって文句を言ってみてもだ〜れも返事はくれない。
しかも一度そがれてしまった勇気はちょっとやそっとじゃ戻ってこなかった。
「うっ・・・・・・どうしよう、おれ」
携帯の画面とにらめっこが続く・・・・・・・・。
ボタンを一回押せばリナにつながる。
そして一言いえば自分の気持は伝えられる。
が、しかしボタンを一つ押すだけなのに、この後数時間ガウリイは押せなかった。
あげくにボタンを押せたときには、リナは睡眠中だったらしい。
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