〜足りなかったモノ

手をつなぐ
肩を抱かれる
見つめる
笑う
抱きしめる
それらは最近慣れた。
いくらあたしだって何回もされれば慣れるものらしい。
少し照れるけど膝枕だって、腕枕だって平気。
むしろ気持ちいいわ。
一日に一回も触っていないなんて事はないし。
どれもゼロスからしてくるんだけどね。
あたしからなんてしないわよ!!
だって・・・・・・・恥ずかしいじゃない?
でも最近おかしい。
こうやって手を繋いでも、肩を抱かれても、見つめても、笑っても・・・・・・。

「リナさん?」
ゼロスが優しくあたしの頭を撫でる。
ほら、また・・・・・。

夜に腕枕をしてもらっても・・・・・・。
「リナさん・・・??」
ほら・・・ほら・・・・・・。
「何、泣きそうな顔してるんですか?」
あたしの髪を楽しそうに指で絡めつつ、瞳だけは心配そうに覗いてくる。
気持ちいいわ、でもなんか・・・・・。
言葉に出来なくてゼロスにしがみついた。
「まったく、仕方ないですねぇ」
言葉と違ってものすごく嬉しそうなゼロスの声が頭の上から降ってくる。
ゆっくりゆっくりと頭を撫でられて、その日もなにかおかしいまま眠りについた。

ねぇ、ゼロス
なんかおかしいのよ
なんか変なの
触られれば触られるほどに寂しいの
胸が締めつけられるの
何か 足りないの
もっと もっと・・・・・・何がしたいんだろう?

無意識に触れた自分の唇に、あたしは気づかされた。
夢から覚めたら。
心の準備をしたら。
きっと・・・・・。