良い子は注意
今日はクリスマスイヴ。
大人から子供までシャンパンの入ったグラスを片手ににぎわっている日。
真夜中になると子供達はこの日だけは良い子に寝る。
もちろん、サンタからプレゼントを貰うために。
・・・おぉ!?暗い空に1つの影が!!
先にボンボンのついたとんがり帽子に、ふわふわがついている服。
「くすっ、誰だかわかりますよね?」
もちろん申公豹でしょう?
ずべしっ!!
顔が影になって見えない彼は空中できようにこけた。
「それは封神演義の世界でしょう!!ここはスレイヤーズなんです!!」
え〜、でもその姿はどう見ても申公豹にしか・・・・・・・。
変な動物に乗っかってるしねぇ。
「トナカイが一匹もいなかったので仕方なく適当に作ったキメラに乗っているだけです!」
ふ〜ん、で誰なわけ?
スレイヤーズにはあんたみたいのはいないわよ?
「・・・・しくしくしく・・・・・」
なにも泣かなくても・・・・。
「せっかくクリスマスだからサンタの格好をしたのに・・・・・・・」
え・・・・・それってサンタだったの?
サンタって赤い服でしょう、あんたのは黒いじゃない。
それに服のセンス悪いし・・・・・・てっきり申公豹だと思ったんだけど。
「・・・ひくひくっ・・・・・・服のセンスをとやかく言われる筋合いはありません」
ほらぁ、やっぱり申公豹なんでしょう?
声だって同じだしさ。
「まだわからないんですか!!」
うん、まったく。
なんなのよ、あんたは?
「・・ふっふっふ・・・なんだかんだと聞かれたら答えてあげるが世の情け」
ねぇ、他人のセリフをぱくるのはよくないよ。
自分のセリフがあるんだからそっちにしなよ。
「・・・注文が多いですねぇ・・・・・ん?もしかして正体わかってるんじゃないですか?」
わからないとでも思ったの?
やぁねぇ、あたしがかいてるはなしなんだからわかんないはずないじゃない
あれ?手が震えてるけどどうかした?
「・・・・くすっ、僕を怒らせたらどうなるか知ってます?」
・・・・・・それって申公豹のセリフだってば。
「そんなのはどうでもいいんです!!あなたには僕からプレゼントをさし上げましょう」
ねぇ、ようやく顔が見えたのは嬉しいんだけど・・・・・・・・・・目が怖いよ?
紫の瞳を見せてくれるなんてめずらしいし・・・・・・。
もしかして本気?
紫の瞳の彼はつめたく微笑みながら頷いた。
「さて、何がお好みですか?涼しいのがいいですか?それとも暖かい方?」
え、どっちかっていうと暖かい方が好きだなぁ。
ぽかぽかしてるところでお昼寝なんて最高・・・・・って、うわっ!!
「くすくすくすっ、ブラストボム!!」
うっきゃ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜・・・・・・・・・ばたっ・・・。
「さて、うるさい方もいなくなりましたし、よいこの皆さんにプレゼントを配りに行きましょうかねぇ」
再び瞳を閉じてふふっと微笑むゼロス。
そう、こいつは申公豹ではなくサンタの格好をしたゼロスだった。
片手にはプレゼントを配る予定の『良い子』たちの名前がずらり。
名前の順でいうと、はじめは『うりっく』次は『桜牙』そして『おどる猫』と続いている。
全部はよくわからないので最期の方を見てみよう。
・・・『リディア』『竜輝』と書いてあるようだ。
良い子リストのみなさん、黒いサンタには気をつけて下さいね・・・・・・ふふっ・・・。
「僕がプレゼントをさし上げましょう。何かはもちろん秘密ですけどね、くすっ」
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