光輝 揺らぐ

そう言えば最初から不思議な子だった。
唐突に現れて、しかも知らないあたしになついて・・・・・・・。
あたしの感情の変化を誰よりも、あたしよりも早く気づいてくれた。
優しすぎて、思わず泣きたくなるくらいだった。
そう言う時の少年を見るとどうしても後ろにガウリイが見えてしまった。
ゼロスはあたしに似ているというけど、むしろガウリイに似てると思う。
今だってただ黙ってあたしの手を握っていてくれている。
「あのね、僕はそろそろ帰らなきゃいけないんだ」
「・・・そうだね、きっと家族が心配してるんじゃない?」
また一人になるのか、あたしは。
少年には帰るところがある。
あたしにもあるけど・・・・・・・・まだ帰っちゃいけないような気がする。
今の状態を姉ちゃんには見せられないから。
「僕なりにがんばったんだけど・・・・・・・やっぱだめかな」
「え・・・・何が?」
何も言わずにくすっと笑った少年の顔はやっぱりガウリイにそっくりだった。
「・・・・ガウリイ」
それを聞いた少年は少し傷ついたような、嬉しいような微妙な表情に変わった。
手を離してあたしの目の前に立つ。
「本当は僕が笑わせてあげたかったんだ、でもそれは僕のやる事じゃないんだよね」
「え?」
「待ってて、すぐに呼んで来る、きっと僕の姉ちゃんと一緒にいるから」
「何をいってるの?」
「バイバイ・・・・・・・・」
少年が呪文のような物を唱えたと思ったら、眩い光が部屋に広がった。
「ちょっと、まぶしっ!ねぇ!!」
「またね♪」
シュンッ!!
跡形も泣く少年は消えた。
「・・・・え?なに?」

どれくらい固まっていたんだろう。
頭の中が整理できず、しばらく同じ状態で座っていた。
その目の前にまたも信じられないような事が起った。
成長した少年の姿が目の前に・・・・・・。
「・・・・・・え?」
目の前の彼はあたしを見て固まった。
あ・・・れ・・・?さっきの少年がいきなり成長するわけない。
「・・・・・・・リナ?」
ちがう、ガウリイだ。
なんで?え?あたしもどうかしてる、なんで間違えるのよ。
「・・あ・・え・・・・っと・・・・・」
目の前の彼がガウリイだと言う事に気づき、慌てて目をそらした。
「リナ」
ガウリイが再び呼ぶ。
ゆっくりと、確める様に。
「・・・・・・ごめん、リナ。どこから聞いてたんだ?」
「・・・・・・・・・シルフィールと隣の町の酒場で話してるとこ、ぐ、ぐうぜんなの」
それだけ言うのが精一杯だった。
再び沈黙が訪れ、何か喋らないといけないかと思って声が上ずった。
「・・・・あたしの事は気にしないでよ」
違う、そんなことがいいたいんじゃない。
「リナ、ごめん違うんだって」
「言わなくてもいい、わかってる。気がつかなくってごめん、ほらっ、あたしまだまだ子供だから」
「・・・・・・違う」
「大丈夫、心配しないでよ保護者さん」
次から次へと勝手に言葉が出てくる。
違うの、あたしは・・・・。
「何が大丈夫なんだよ、、泣きそうな声して」
「・・・・・・・・・・・ここでお別れしよ?あんたの結婚式にはちゃんと出るからさ、シルフィールによろしくね」
「・・・・・・・違うんだよ、リナ」
「気を使わなくったっていいって言ってるでしょ?ほらっ、あたしも忙しいし、早く戻ってあげなよ」
まって、このまま別れるつもり?
なんでこんな時も変な意地張るのよ・・・・あぁ、もう!!
自分で言いたい事が言葉に出来なくてさらに頭は混乱する。
「どうしたらわかってくれる?」
それはシルフィールとの事をわかれって言ってるの?
・・・・そうだ、あたしに言う事はないんだ。もう終わったんだから。
これが最後、最後なんだ。
「・・・・・・どうしろっていうの?最後ぐらいは笑ってバイバイしたいのに」
これでおしまい。
ガウリイは結婚する。その隣にはシルフィールが立つ。
あたしが・・・・・・あたしが欲しかった言葉をたくさんもらう。
「・・・・・なんでさっさとあたしにいわなかったのよ」
「リナ」
「シルフィールが好きだったんならそう言えばよかったでしょ!?あたしは・・・・・・・」
ばかな夢を見ていた。
シルフィールとガウリイがそんな事になってるなんて知らなかったから。
ガウリイの隣があまりに居心地がよすぎて・・・・・・・。
ガウリイが・・・・・・。
「・・・・あたしは・・・・」
言っちゃいけない。
もうガウリイは・・・・・・・。
「リナ、俺が好きなのはシルフィールじゃない」
「結婚式あげるっていってたじゃない」
「違うんだって、それは」
困ったような顔をして、ガウリイは顔をしかめた。
不意にガウリイが持っている荷物の1番上にある物が見えた。
おそらく慌てて積めこんだんだろう。
少し箱が空いて、中身がうっすらと見える。
何か光ってる・・・・・・・・・銀色の・・・・・・・・・指輪?
結婚式用に買った指輪?
シルフィールの指にはまる指輪・・・・。
しかも好きじゃない?
「好きじゃないのに結婚するわけ?」
おもいっきり睨みつける。
そのためかどうか、ガウリイは慌てた。
「皆と計画してたんだ」
「何を?」
「・・・・いや・・・・・それは・・・・・」
ふ〜ん、皆は知ってたんだ。
「あたしにいえないの?」
「・・・・・・・・リナを驚かそうと思って立てた計画なんだ」
「いきなりシルフィールと結婚すればそりゃ驚くわね」
驚かない方がどうかしてるわよ。
自分の声が厳しい物になっているのは気付いていた。
でも誰だって腹立つでしょう?
「違うっていってるだろ、シルフィールじゃなくてリナとなんだよ!!」
なんで逆どなられなきゃいけないのよ・・・・・・・・・・・・・・・????
え?なんて言った?
「・・・・・・・・・・・あたし?」
「そう、おまえ」
尚もガウリイの声は不満そうだった。
「俺たちが初めて会った日がもうすぐだろ?その日に結婚式をあげようとおもってたんだよ」
ちなみにもうすぐも何もその日は明日だった。
そんなことはいい、あたしが相手?嘘でしょう?
確認する様に再度聞く。
「・・・・・・・・あたしと?」
「そう、他に誰と結婚しろっていうんだ。俺が好きなのはお前さんだけだよ」
やっぱり信じられなくて、指輪を見つめつつ聞く。
「・・・・・・・・あたし?」
再び視線をガウリイに戻すと目が合った。
そらせないくらい真剣な目と。
「リナ、俺と結婚しないか?」
恥ずかしかったのか、ガウリイは自分の頬をかく。
え・・・・・じゃぁ、あの指輪は・・・・・・。
あたしは指輪に視線を移す。
かぁぁぁぁぁ〜〜〜〜〜〜〜!!!
自分の指にはまる指輪を想像してしまい、顔を赤くさせるあたし。
たぶん固まってると思う。
遠くのほうからガウリイの声が聞える。
「お〜い、リナ〜?・・・・・・・・・こりゃ当分固まってるかもな・・・・・・・・ふぅ・・・・・・」
それからあたしが抱きしめられるのを感じた。
何もかも遠くで起っている事のように、全ての感覚が鈍っている。
「り〜な〜?」
頭の上に振ってくる声もかすかにしか聞えない。
「・・・・・・・・無事に式挙げられるかな、こんなんで・・・・・・・」
式・・・・・・指輪・・・・・・結婚・・・・・・・・・ガウリイと・・・・・・・・。
ぽんぽんと単語だけが頭に浮んではきえていく。
「あと1週間あるし、いっぱい練習しような」
ほぼ聞き取れなかったが、そのあとぎゅ〜っと思いっきり抱きしめられた事だけははっきりと感じた。
それ以降は覚えていない。
あまりに唐突で・・・・・。
あまりに信じられなくて・・・・・。
あまりに嬉しかったから。

おわり♪

終わった・・・・・・終わったよ〜!!!!終わらないかと思った・・・・・・・・・。
いや、実際後1話とか言っておきながらしっかり2話になってるし。
ただ最終話って・・・・・・・ほんとならきらなきゃいけないぐらい長いし。
どうだったでしょう?ほとんど長編と言ってもいいほど長かった「光輝揺らぐ」!
子供たちの名前は出てこない、ガウリイは記憶喪失、リナは誤解しまくり、ゼロスはちょっかいをかけてくる、と問題がてんこもりな話でしたねぇ。
最後の2、3話は勢いだけで書いたから見直しもしてないです。
誤字脱字があると思うのですが・・・・・・・さがすのめんどい・・・・。
暇な時があったら見なおしておきますね。あと、長編の方に移さないとねσ( ̄∇ ̄;)
これのほかにも長編の予定の話の設定はたまってます。
設定だけね・・・・・・・・。
とりあえず少しの間は短編を書いていこう。
いつか子供のほうの話も書きたいなぁ。
あ、書いてくれる人がいるともっと嬉しいなぁ。
・・・・・他力本願、ダメダメ管理人でした。
出来れば
こちらのアドレスに感想を送ってくれると嬉しいです♪掲示板でもOK♪