それぞれの想い
<3>

「ひどいじゃないですかぁ」
何もない闇の中に響く青年の声。
一体誰に向かって言っているのだろう・・・・?
辺り全てが闇。
何もない闇。
全てを呑みこむ闇。
どこまで続いているのかさえわからない。
そんな闇の中に、ぼぅっと何かが浮かび出した。
・・・・人の形をしているようだ。
──長い黒髪に
───どこか冷たい紫の瞳
────淡い紫のふわっとした服を着ている
・・・・・!?
これは、さっきまでガウリイ達と話をしていたゼーラではないのか?
「もう、ふざけないで下さいよ。いつまでそんな姿になっているおつもりですか?」
こちらも漆黒の髪に紫の瞳を持った青年、いやゼロスがゼーラに向かって話しかけた。
しかも、頭まで下げて・・・・・・。
これは一体!?
ゼーラはくすっと笑うと、いつもの姿に戻った。
獣王、ゼラス=メタリオムの姿に・・・・・・・・・。
「あら、私は結構気に入っていたのよ?」
「もう、良いとこばかり持っていくなんてひどいですよぉ」
ゼロスが少々情けない声を出す。
それをおもしろがるようにゼーラ、いやゼラスがくっくとのどを振るわせた。
「いいじゃない、ゼロスが出たら約束違反になっちゃうでしょう?
「・・・そうですけどぉ。その姿で何をなさるのですか?」
「それは秘密よ♪」
この親(?)にしてこの子(?)あり!!

時は刻一刻と過ぎていく・・・・・。
残された時間があとわずか・・・・・・。


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