ちびゼロ誘拐事件
<Bバージョン>
グラウシェラーはちびゼロスの目の前に現れた。
・・・・・・バカか、こいつは。
「うわっ!!!は、覇王様?・・・・・ちょ、ちょっと何を!」
ちびゼロスを確認するとすぐに小脇に抱える。
飴とおもちゃは使わないらしい。
それとも忘れているだけだろうか・・・・。
ちびゼロスはじたばたするが全く気にしない。
「良い子だからお兄さんと一緒に来ましょうねぇ♪」
「誰がお兄さんですかぁ!覇王様、ふざけないでください」
すっかりばれているのにグラウシェラーはとぼける。
「覇王?だれ、それは?お兄さんはそんな名前じゃないよ。さあ、一緒に来てくれ」
「はなしてくださいよぉ〜・・・・・・しくしく(涙)」
ちびゼロスはべそをかく。
そんな姿がグラウシェラーを誘う事とは知らずに・・・・・。
「ふふふ、かわいいねぇ・・・・・・」
びくっ・・・・
ちびゼロスは身の危険を感じた。
グラウシェラーの顔をちらっとみると、完全に目がいってしまっている。
「は、覇王様・・・・・。僕、今日は忙しいので今度という事で・・・・」
「そんな事ほっとけばいいじゃないか。さあ、お兄さんと一緒に楽しい事しようね♪」
楽しい事って一体・・・・・・?
ちびゼロスはどうやったら逃げられるか考える。
しかし相手は自分より強い。
アストラルサイドに逃げたとしてもすぐに捕まってしまうだろう。
かといって走って逃げたとしてもこの体格差じゃ・・・・・・・・・。
ちびゼロス君絶体絶命のぴ〜んち!!!
「さあ、お兄さんのお家に招待してあげよう」
「覇王様、ゼラス様にいいつけますよ」
ぴきっ
グラウシェラーは凍りついた。
ゼラスにいいつけられたら何をされるかわかったもんじゃない。
前に、ゼラスの機嫌を損ねた高位魔族が恐ろしい滅び方をしたのは有名な話だ。
「そ、それは・・・・・・・」
「でしょう?ですからその手を離していただけませんか?」
グラウシェラーはしぶしぶ手を放した。
すると、ちびゼロスはにっこり笑っておじぎをする。
「では、さようなら覇王様。招待するならゼラス様も一緒に招待してくださいね♪」
ちびゼロスはてくてく歩いていってしまった。
残されたグラウシェラーは、仕方なくちびゼロスの代わりを探しに行くことにした。
「フィブリゾもなかなかかわいいんだよなぁ〜♪」
ふふっと笑って姿を消す。
風の噂ではフィブリゾがこの所姿を見せないらしい。
そして、グラウシェラーの屋敷からは奇妙な少年の叫び声が聞こえるとか・・・・・。
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