四月の嘘
澄み切った青空は雲1つない。
それとは反対に桜はこれでもか!というほど咲いている。
ふわっと風が吹くと、風に合わせて花びらが舞う。
「うっわ〜!すご〜いね」
リナは風で舞い落ちた花びらの中でくるくる回りながらガウリイに話しかけた。
回る度にマントと栗毛の髪が花びらと一緒に風になびく。
その様子に、リナを抱きしめたい衝動にかられるガウリイ。
うわっ、かわいいかも・・・・・・・。
う〜ん、でも今はまだやめたほうがいいよなぁ。
「ああ、ずいぶん咲いてるなぁ」
にっこりと笑いながらガウリイはのほほ〜んと言う。
のほほ〜んとしてはいるが、心の中では自分と葛藤していた。
あまりリナを見ないように、熱心に桜を見る。
リナは自分の方をわざと見ないのに気づき、少しむっとした。
なによ、桜ばっかり見ちゃって!
ふ〜ん、あたしより桜の方がいいって事?
って、なに思ってるんだかあたし。
・・・・・・こういう所が子供っぽいのかな。
リナは回るのをやめ、近くの木に寄りかかった。
落ちてくる花びらにそっと手を伸ばす。
手のひらに落ちる寸前のところでひらっと落ちてしまう。
何度やってもつかめない。
なんかガウリイみたい。
すぐ近くにあるのにつかめない。
何度も何度もつかもうとするのに、寸前でつかめなくなる。
素直に言えたらいいのに・・・・・・・。
あ、今日って4月1日よね。ふっ!!これなら言えるわ!
「ねえ、ガウリイ」
急に話しかけられ、ガウリイはびくっとしながら振り向いた。
振り返ると、リナがにっこりと笑っているのでまた抱きしめたくなる。
なんとか抑えるが、つらい。
「なんだよ」
思わず不機嫌な声になってしまった。
「あたしね、ガウリイが一番・・・」
「!? 」
つい期待してしまい胸がどきっとする。
「・・・・だいっきらい 」
ずべしっ
ガウリイは思いっきりこけた。
その様子を見て、リナはけらけらと笑う。
「くすっ、さあ行きましょうか!日が暮れるわよ」
リナは町にむかって歩き出した。
今はこれが精一杯。でもいつかは・・・・・・・・・・・・・。
「へへ、それって期待していいって事だよな。・・・・リナ〜!おいてくなよ〜」
慌ててリナに追いつこうとする。
「なにやってるのよ。行くわよ!」
「ああ」
なんとかリナに追いつきならんで歩く。
もう少し待ってるよ。
今はまだ歩き出したばかりだもんな!
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