変えられない事

 

季節は夏!!
あちこちで蝉の鳴き声が聞こえてくるようになった。
あたしリナ=インバースは、いやリナ=メタリオムはあいかわらずゼロスとの2人旅を続けている。
結婚式をあげたのは3ヶ月前、とある教会でのこと。
小さな小さな教会で身内の人だけ集まってもらって行われた。
身内と言ってもあたしの家族は呼んでない。
両親に知らせたところで気絶するのがおちだし、姉ちゃんに知らせたらゼロスは滅ぼされるだろう。
ということで、アメリア・ゼル・ルーク・ミリーナそしてなぜか獣王ゼラスその他数人に祝ってもらった。
新婚気分のあたしたちは幸せいっぱい♪・・・・・・・・・・ではなかった。

「リナさ〜ん、最近おかしいですよ?何かあったんですか?」
「・・・・・べつに?」
ゼロスの返事をしつつ静かに夕御飯を食べるリナ。
いつもなら4,5人前は頼むのに今日は2人前だけ。
ゼロスは首をかしげながら様子を見守る。
「たしか、一昨日ぐらいからおかしいんですよねぇ・・・・・」
「いつもと同じよ」
リナの返事がいつにも増してそっけない。
ゼロスの方を見ようともしないでただもくもくと御飯を食べている。
「一昨日って何かありましたっけ?え〜っとぉ・・・・・・・・・・」
「何でもないってば」
「あ!!」
びくっ・・・・
リナの肩がかすかに震えた。
「な、なによ」
「確か僕がリナさんのデザート食べちゃったんですよね。それで機嫌が悪かったんですか?」
「・・・・・・・違うわよ」
「じゃあ、何か悩み事でも?僕が相談にのりますよ」
「・・・・・・・・・食べ終わったら散歩に行かない?」
ゼロスの質問には答えないでリナは静かに言った。
ゼロスはふぅっと短く息をつくとにっこり笑って答える。
「いいですよ、その時でいいから話してくださいね」
「・・・うん」
リナが返事をしたのを見ると、ゼロスは食堂の窓から空を見た。
空は満天の星でうめつくされている。
雲もほとんどない。
「今日はいい天気でしたからもしかしたら・・・・・・・」
「ん?なんか言った?」
「いえ、気にしないで下さい。それより散歩の場所は僕が決めていいですか?」
「ん〜、別にかまわないわよ。どこがいいの?」
「まだそれは秘密です♪」
人差し指を唇に持っていきにっこりわらっていつものポーズ。
リナはくすっと笑うと御飯を食べる手を早めた。