境界線

こういう事態になってはじめて気がつく。
自分と誰かの関係を。
人なんてそんなものなのかもしれないけど、あたしはちょっと悲しかった。
そのとき自分の弱さにも気がついた。
これはちょっとだけ悲しくて寂しい、そんなお話。

たまたま寄った町で、あたしは普通の友達が出来た。
名前はキャロ=ルーエスト。
ガウリイは最後までキャロルだと思ってたらしいけど・・・・・。
最初、相手はあのリナだということはわかってないのだが・・・・・・・。
聞いた瞬間、彼女はびっくりして
「同姓同名なの?大変ねぇ」
とだけ言った。
一応あのリナだということを言ったのだがわかってるんだかわかっていないんだか・・。
いわゆる天然というやつである。
でも自分の考えをしっかりともっているし、共通する部分なんかもあってあたしたちはすぐに仲良くなった。
久しぶりに女の子と買い物なんて行っちゃったし。
あたしは距離が縮んだと思ってたのよねぇ、少しは。
だから色々と深い話もしてたし、信用もしてた。
キャロだってそんなことまで言っていいのかってぐらいあたしになんでも話してくれてた。

とある日、キャロが男を連れてきた。
ちょっと背が高めで、優しそうな感じの人だったと思う。
「この人と付き合い始めたの♪リナには紹介したくって!!」
その隣で照れ笑いをする彼氏。
さらには手をつないで食べさせて♪、などなど色々なことを見せてくれた・・・・。
少し・・・ほぉ〜んのすこしだけいいなぁと・・・・・すこしよ!?
そして帰り際に、キャロがこんなことを言った。
「明日はうわさのくらげガウリイさんも呼んで四人で遊ばない?」
「え・・・・・やめたほうが・・・・・」
あたしたちが会うのはいつも店。
絶対にくらげは食べることに集中すると思って断ったんだけど・・・。
彼女の押しは強かった。
しかも勘違いもしていたよう。
「あ、もしかして見せられないとか?大丈夫だって!ダーリンだって顔よくないんだしさ」
なんていって帰ってしまった。
明らかに自信ありげだったぞ、あれは。
それだけ好きなんだぁ、キャロは。
そのときは何も深くは考えずに宿に帰って、ふてくされたガウリイのご機嫌取りをしてその日は終わった。

次の日、約束の店に行くと先に二人はついていた。
すでに話は弾んでいるようで・・・・って当たり前だけど。
ごめんと言いながら席につくと、キャロの顔が少し怒っているように感じた。
「ごめんね、またせちゃったみたいね」
そんなに待たせたはずはないのだが、きっとかなり先に来てたんだろうと思って謝るあたし。
ガウリイはそんな雰囲気も考えずにメニューとにらめっこ。
おいおい・・・・。
ばしっ
「ガウリイ、とりあえず挨拶でしょうがぁ!ごめんねキャロ、これがガウリイ」
「どうも」
そっけなくそれだけしかキャロは言わなかった。
「でさぁ、さっきの続きなんだけど・・・」
横に振り向いて彼氏と話し始める。
・・・・・え?
少し戸惑ってガウリイを見ると、ガウリイは頭に手を置いた。
いつものようにぽんぽんって。
「なんか頼むか?」
「・・・・う・・・・ん。じゃぁアイスティーでいいや」
「リナ、なんとかでいいやって言い方はよくないんじゃない?」
「キャロ?」
不自然に突っかかってくるキャロに違和感を感じた。
なんだろぉ・・・???
キャロはすぐに彼氏と話し始めて、再び妙な壁が作られた。
終止ガウリイは笑ってたけど。