ど〜るす はぷにんぐ
モースシティにあるドールズホテル、そこはとても有名なホテルらしい。
俺とリナは今日から一週間そこに泊まる事になった。
なんでも料理がおいしいとかなんとかで、リナが目をつけたのだ。
パンフレットを見てみると部屋には名前通り人形が数多く置いてある。
高そうだなぁ・・・・もしかして売りさばく気か・・・・・・・・?
ちらっと隣を見るとなにやらうきうきした顔のリナ。
う〜ん、やっぱり売る気かもなぁ。
俺は隠れて小さくため息をついた。
昼は町をうろついて、夕飯もその辺の店で食べた後ホテルに向かった。
ホテルに入ると、フロントの女が詳しく部屋の説明をしてくれる。
どれも俺にはたいした違いはないと思うのだが・・・・・。
「他にもっといい部屋はないの?」
高い部屋から安い部屋まであるが、リナはどれも気に入らないらしい。
そんな中俺は必死に眠気と戦う。
・・・どうせ同じ部屋じゃないしどこでもいいや・・・・・。
「では、こちらはいかがでしょう?このホテルで1番人形が置いてある部屋なんです」
きら〜ん★
俺は半分寝ていながらもリナの目が光ったのは見逃さなかった。
やっぱり売る気だよ、こいつ・・・・・・。
「じゃあ、その部屋を2つお願い」
「かしこまりました。こちらが鍵です」
「ガウリイ、いくわよ」
「おう」
いまいち乗り気じゃないが、俺は大人しくリナの後をついていった。
鍵と同じ番号の部屋につくとリナは俺に鍵を渡してさっさと自分の部屋に入る。
ドアを開けた途端に何かに目をつけたようだが・・・・おそらく高そうな人形にだろう。
とりあえず部屋に入って荷物を置くことにした。
ドアをあけると高そうな人形があちらこちらにおいてある。
どれも男の人形ばかりでちっともうれしくない。
女の人形ならいいってわけでもないが、他の種類があったほうがいいな。
その中の1つの人形と目が合った。
「なんか気味悪いなぁ」
ぶつぶつと言いながら近寄ると・・・・・・
『大きなお世話だよ』
喋った!?
「へっ??魔族・・・ではないな・・・・・。空耳か?」
『ばーか、俺様ぐらいになると人形も話せるんだよ』
人形が俺に向かって偉そうに喋る。
どうやら空耳ではないらしい、リナに言った方がいいかな。
・・・・・・そんなことしたら売られるのが落ちか。
「何で喋れるんだ?」
『俺様偉いから♪』
「ふ〜ん、他に喋れる人形は?」
『俺様だけだよ、あほ』
「人形なんかに言われたくはない」
『人形なんか、だとぉ?』
声は怒っているのだが顔は変わらないからゼロスと喋ってるみたいだ。
あ、でもあいつならとりあえず笑ってはいるからましか?
「あ、後ろにぜんまいでもついてたりして♪」
『んなもんついてねーよ』
「さぁ、どうかなぁ?」
俺は人形の両手を握って、下と後ろを確かめようとした――――その時!!
『へっ、これだから人間はあほなんだよ』
「え?・・・・うっ・・・・」
いきなりめまいがして、俺はその場で意識を失った。
「ガウリイ!ちょっと、どうしたの!!」
耳元でリナの声が聞こえる。
あれ・・・・どうしたんだっけ??
必死に目を開けようとしたんだが何故か開かない。
・・・・あ・・・れ??真っ暗だぞ・・・。
それでもなんとかだんだんまわりがはっきりしてきた。
しかし体が全く動かない。
「ガウリイ?がうリイってば!!・・・・あ、やっと起きた。どうしたの?」
え?俺起きてないぞ??
「あぁ、ごめん。凄く眠くて、寝ちゃったらしい」
え・・・・俺の声・・・・・俺、今しゃべったのか?
「全く!!心配するでしょう、寝るときはベットで寝てよね!!」
心配してくれるのはうれしいんだが・・・・・なんかリナが大きく見えるなぁ。
体も全く動かないし、どうしたんだろ。
「リナ、この人形そっちの部屋に持っていってくれないか?」
ちょ〜っとまて!!俺は今絶対に喋ってない!!
おかしい、なんかおかしい!!
そういえばリナも俺のほう向かないで喋ってる。
おぉ?いきなりリナに抱きかかえられた。
胸があたってる!!リナ、こら!!あたってるってば!!
「まぁ、いいけど。なんで??」
「そっちのへや女の人形しかないだろ、だから1つぐらい男がいてもいいかなぁって」
「よくわかったわね、女しかないって」
「だってここには男の人形しかないし・・・・」
「ふ〜ん、あ、これってガウリイに少しにてるわね」
不意にリナの顔が目の前に現れた。
そんなに近くによるな!!襲うぞ!!・・・・・って体動かないのか・・・・。
「そうかぁ?」
「うん、ほら」
こんどは俺の顔が目の前に。
・・・・・・ん?おれ・・・・・??
「まぁ、にてなくもないかな」
目の前の俺が俺に向かって喋る。なんか変だなぁ。
「じゃあ、この人形あずかるわ。おやすみ、ガウリイ」
「おう、おやすみ」
再びリナの胸が顔にあたる。
・・・・・・もしかして、俺って人形?
リナに抱かれたまま部屋を出る時、俺の顔したやつがにやっと笑うのが見えた。
あいつだ!!さっきの人形が俺になってるんだ。
リナ、早く気づいてくれ!!あれは俺じゃない!!
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