光輝 揺らぐ
・・・・見なかった事にして、お風呂からあがろうかな・・・うん、そうしよう!
首を再び反対側に向け、その時にギギギッと変な音がしたのも気にせずに近くにあるバスタオルをすばやく巻きつけて更衣室へ向かった。
しかしその時やはり後ろから声がかかる――――
「ガウリイさんの居場所!!」
・・・教えてくれるって言うのかしら??
でもこいつなんかに聞いたら重要な部分を教えてくんないしなぁ・・・・・。
素振りをしに行ってるだけかもしれないし・・・・・待っていればいい事だし・・・・・・ガウリイを信じてるし・・・・・・でもさっきあの通りで声を聞いたような・・・・・もしガウリイだったら?・・・・・もし他の女と一緒だったら?
ぶんぶんっ!!
そんな事ないと自分に言い聞かせて首を左右に振る。
まさか、ガウリイがそんな事するわけない。
あたしが信じないでどうするのよ!?
・・・・・・でも・・・自分の耳を疑うの?
いままで何度も頼ってきた自分の耳を??
それとも自分を信じてガウリイを疑う?
あたしはタオルを巻きつけたままの状態で立ち止まってしまった。
それを聞きたいという風に取ったゼロスは、ふっと姿を消して再びあたしの目の前に移動した。
顔を見ると、いつものいい人ぶったあの笑み。
こいつを信じるの?
・・・・・でも、嘘を言った事はないわ、一応ね。
それが例え充分な情報ではないとしても・・・・・・・。
念の為・・・・・そう!念の為に聞くだけ。
「あんたは知ってるの?」
「えぇ、見てましたから」
「なんで?」
「いやぁ、だってあのガウリイさんが他の女性と一緒にいたんですよ!?おもしろいじゃないですか」
「ふ〜ん、それって宿屋の女将さんとか言わないわよね?」
「いえ、僕の知っている方です。もちろんリナさんもご存知ですよ♪」
・・・・・・なんだ、アメリアか。
あからさまにほっとしたあたしのため息から察したのか、ゼロスがそれを否定する。
「あぁ、アメリアさんではないです。あの人だったら生への賛歌を歌われる前にとっとと帰りますから」
「・・・・・・・それもそうね、じゃぁだれなのよ?」
ゼロスがにぃ〜っと、笑ったような気がした。
「シルフィールさんですよ」
「シルフィール!?へ〜、なんかの用があってこの町に来たんでしょう?偶然ガウリイに会って、そのまま話でもしてるんじゃないの?なぁ〜んだ、シルフィールね」
ずずっとゼロスの顔が近づいた!?
「・・・・どうやらその用とは結婚式の事らしいですよ、ガウリイさんのね」
「・・・・・・え?」
「シルフィールさんがガウリイさんの部屋に入ってきてこう言ったんです『ガウリイ様、結婚式の用意が出来ましたわ♪こちらはいつでもよろしいんですけど、ガウリイ様の方はリナさんにきちんと話しました?』ってね」
「どうゆうことよ!!」
ゼロスの首元を握り締めてぶんぶん振りまわす。
ゼロスなんかの言う事を聞くんじゃなかった!!
こう言う事はガウリイから話して欲しかった。
・・・・あたしじゃなくて、シルフィールを選んだんだ・・・・・。
あたしじゃ嫌だったんだ・・・・・。
シルフィールの方が・・・・・。
なんで最初から・・・・・・こんなのやだ・・・・やだよぉ・・・。
「ちょ!?・・・・っと、リナさん泣かないで下さいよ。慰め方なんて知らないんですから」
「・・・うっ・・・ひっく・・・・別に・・いいわよ!!」
「ガウリイさん達なら、にし通りの『OUGA』って店にいるはずですよ」
「・・・っく・・・今更行ったって・・・・邪魔になるだけだわ」
「それもそうですね〜、そういうのOKな店ですから最中かもしれませんし♪」
・・・・・ピキ
「・・・・そうよ、なんであたしがあいつらのことなんか気にしなきゃいけないのよ」
「・・・・・は?」
「最中だろうがなんだろうが、とっちめなきゃ気が済まないわ」
掴んでいたゼロスを放り投げて、さっさと『OUGA』に向かう事にした。
もしも・・・・もしもゼロスの言う事が正しかったのなら・・・・・・あたしは一体二人になんて言えるんだろう?
笑っておめでとうって言うんだろうか?
それとも呪文をありったけ叩きこむ?
それとも・・・・・・・泣いてしまうのかな・・・・・・・?
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