ぶちきれリナちゃん
<前編>
その日あたしは珍しく講義を受けることにした。
立ち寄った魔道士協会で、これは受けた方が良いといわれたので受けてみる事にしたのだ。
よっぽどすごい講義なんだろうと期待に胸を膨らませて講義にのぞんだ。
それがいけなかった・・・・・・。
「ここはこうして、ここは公式に当てはめて・・・・・・うんたらかんたら」
はっきり言っちゃ悪いがこんなもん6歳くらいから知っている。
うちの故郷じゃ10歳くらいの子で知らないものはいない。
もっと高度な技術を教えてくれると思っていた。
少なくとも授業料の金貨2枚分に見合うぐらいの内容にしてほしい。
こっちは金貨2枚も払ったのだからあたりまえの要求だろう。
なのにこの低レベルな講義はなぜ・・・・・・・(涙)
一番前に席に座ってしまったから寝る事も抜け出す事も出来ない。
しょうがない、家計簿でもつけてみるか!
「・・・先月は盗賊さんから金貨1万枚分で・・・・・・・」
う〜ん、たまには家計簿をつけてみるのも楽しいかも。
あたしはうきうきしながら家計簿をつけていた。
出費を考えるのは嫌だが、収入を考えるのはと〜っても楽しい。
最近は収入の方が多いから家計簿を書くのも楽しい事この上ない。
あたしは楽しさのあまり声がだんだん大きくなっている事に気づかなかった。
「あ、そうそう、先月は14個アジトを潰したんだっけ・・・」
声は更に大きくなっていく。
「よっしゃあ!黒字!!!!!」
「ちょっと君!」
呼ばれてふと回りを見ると、あたしは注目されていた。
講師の先生も目の前に立って青筋を立てている。
・・・・やっば・・・・・
「あ・・・・すいません」
あたしはしゅんとしたふりをして素直に謝った。
「君は講義を受ける気があるのかね?目の前で違う事をするなんて陰険だと思わないのか」
「・・・すいません」
「この内容がすべて完璧にわかっているなら仕方が無いかもしれんが、どうせわからないんだろう?」
・・・・むかっ・・・・
あたしは少しむかっとしたが、こんなところで騒ぎを起こすつもりはないのでがまんする。
「・・・・・・」
「返事もしないのか。まったく、謝りもしないで」
「あの・・・だからすいませんって」
一応謝ってはいるが着々と限界が近づいてくる。
こっちはこんなに謝ってるのに・・・・・。大体こんな内容なら全部わかるわよ!
あんたの顔を立ててあげてるんでしょ?
陰険なのはどっちだ!!
「あ〜あ、講義の雰囲気が悪くなってしまった。私は別に話を聞いてもらえなくて怒っているのではない」
「はい、わかってます。すいませんでした・・・・イライラ」
まだゆうかこのハゲ!!と思いながらも必死で理性を保つ。
しかし嫌味攻撃はまだ続く・・・・・・。
|