ガウパパ騒動
<1>
リナがちびゼロスに成長させられてから丁度1ヶ月後の夜、ちびゼロスが急にリナの部屋に現れた。
子供っぽいがいつもの笑みで挨拶をする。
「こんにちわ、リナさん」
「こんにちわじゃないわよ、一体いつになったら戻れるの?」
むなぐらをつかんで振り回したかったが、子供相手だと思ってしまい出来ない。
「いいじゃないですか、綺麗ですよ!」
「だから困るのよ!!その辺の男に言い寄られても魔法でふっ飛ばせるけど、あいつにはかなわないのよ」
そう言ったリナの顔は少し赤くなっていた。
「あいつってガウリイさんの事ですか?」
ガウリイ以外にはいないのだが、とりあえず聞く。
「他に誰がいるって言うの!!ガウリイ以外いないでしょ」
「・・・・・何かされたんですか?」
「されたわよ、いろ〜んな事をね・・・」
言いながら思い出したのか、リナの顔が更に赤く染まっていく。
そんなリナの様子を見てちびゼロスはショックをうけた。
そ、そんな・・・・・。
リナさんがガウリイさんに・・・・。
いや、聞いてみないとわからない。
リナさんの事だからキスだけかもしれないし。
そうだ!きっとそうに違いない!!
ちびゼロスは勝手にそう思いこみ、聞いてみる。
「キスだけですよね?あ〜んな事やそ〜んな事じゃないですよね?」
「・・・・あ〜んな事もそ〜んな事もされたわよ」
がぁ〜ん!!!
今度こそちびゼロスは立ち直れないほどのショックを受けた。
「・・・よくも僕のリナさんにあ〜んな事やそ〜んな事を!許しません!!」
ちびゼロスの紫の瞳がめらめらと燃えだした。
「誰がお前のだ〜!こらぁ、ゼロス聞いてるの?」
・・・・・まったく聞いていない。
どうやら自分の世界に入ってしまったようだ。
炎のような瞳で不気味な笑いをくりかえしている。
「ふふ・・・・ふふふふふ。・・・ふっふっふっ・・・」
「やば、きれちゃったみたい」
気づかれないようにそ〜っと部屋を出ようとしたその時。
「リナさん?・・・どこに行かれるんですか?・・・・・ふふ」
びくっ!
「へへ、ちょっとトイレ!」
リナは引きつった笑みで答えた。
しかし、顔を見れば嘘をついてるのは一目瞭然。ちびゼロスが気づかないはずはない。
「待ってください。行く前に小さくなってもらいます!」
ちびゼロスはりナに手をかざした。
すると、だんだんと体が子供になっていく。
「う・・うわ!ちょっと、やめてよゼロス!」
そんな事を言われてやめるようなちびゼロスではない。
まだまだ子供化は進む。
「ゼロス!やめてって言ってるでちょ!・・・ちょ?あぁ〜言葉が!!!!」
「ふふふ、2,3歳ぐらいでいいでしょう。あ、そうそう記憶もそのうち消えますよ!」
とうとう2,3歳児にされてしまったリナの顔は青ざめた。
子供にされた上に記憶まで消されたらもう戻れなくなってしまう。
「ゼロス、もどちなちゃい!!どらぐしゅれいぶをうちゅわよ!!」
「くすっ、どらぐしゅれいぶですかぁ?効きませんよ。それじゃ、僕は帰ります」
おちょくったように笑ったまま虚空に消えてしまった。
(ああ、忘れてました。服は子供用に変えてありますよ!)
ちびゼロスの声だけが闇から聞こえた。
自分の服を見ると、いつのまにか白いふりふりのワンピース姿になっていた。
あちこちにレースがついていて、腰には紺の大きなリボン。
襟にはふわふわのぽんぽんまで付いている・・・・。
ちびゼロスの趣味だろうか・・・・?
「こんなかっこうにまでされるなんて・・・。ゆるちゃないわよ〜!!」
そんな事を言っている間にも、記憶はどんどんと薄れていく。
「なんか、ねむい・・・・」
とろ〜んとまぶたがおちていく。ちびリナはそのまま眠ってしまった。
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