くらげの本性は?
<中編>
トントン──
ルークがガウリイの部屋をノックした。
・・・・返事はない。
(ちぇっ、寝てんのかよ・・・・)
ドアのノブに手をかけゆっくりと開ける。
がちゃっ・・・
入った途端に、闇の中でなにかが動いた。
ルークは自分に首になにかが光っているのが見えた。
その正体に気付き、冷や汗を流す。
「おい、ガウリイ。俺だよ」
「・・・・え?」
「忘れんな、このぼけっ!!ルークだよ!!」
・・・・・・・・・。
一瞬、間があいた。
「誰だっけ?」
「・・・やっぱりな。忘れてるとは思ったよ」
ルークががっくりと肩をおとす。
「どうでもいいが、剣をどけてくんねぇか」
自分の首に置かれた剣を指差す。
この部屋に入った途端に、ガウリイが敵と勘違いして首すれすれで剣を当てたのだ。
とりあえず切れてはいないが、心臓に悪い。
ガウリイは苦笑すると、剣を引いた。
「悪いな、敵かと思ったよ。・・・え〜っと」
「ルークだっ!!」
「そうそう、ルーク」
ガウリイは明かりをつけると、椅子に座りルークも座るように促した。
剣は鞘にもどしてテーブルの上に置く。
「こんな夜中にどうしたんだぁ?」
「リナと山の中で会って、ミリーナが宿ないかって聞いたら泊めてくれるって事になってよ」
「・・・・山の中って事は、盗賊いじめか」
ガウリイがしょうがないなと言った風な顔をする。
ルークもつられて微笑した。
「ところでさ、聞きたい事があるんだが・・・・・いいか?」
さっきとはうって変わって真剣な表情なルーク。
「ん、なんだぁ?」
ガウリイはぼけ〜っと聞く。
途中で起こされて、まだ眠気が抜けてないのかもしれない。
「なんで2部屋も取ってるんだ?」
「・・・・・は?」
ガウリイは全くわからないような顔をしている。
ルークはガウリイの方へ詰め寄ると、もう一度聞いた。
「だ〜か〜ら〜、なんで一人で寝てるんだって聞いてるんだよっ!」
ずべしゃっ──
ガウリイがイスから転げ落ちた。
ぶつけたらしい頭をさすっている。
「おいおい、いい年してぬいぐるみとでも寝ろって言うのかぁ!?」
ガウリイはいすに座りなおした。
ルークはまだ真剣な表情だ。
怒りも加わっているようだが・・・・・・。
「ガウリイ、俺はあいつとは違うんだ。俺にまでくらげが通じると思うなよ」
(・・・・やっぱ無理か。面倒な相手だなぁ)
そうは思いながらも、一応とぼける。
「なに言ってるんだよ、くらげはくらげだろ?」
「ガウリイ!!」
ルークが間髪入れずに怒る。ルークは気付いているのだ。
ガウリイがいつもくらげなわけではない事に。
わかっていて、わざとくらげの振りをしていることに。
「う〜ん、そんなこと言われてもなぁ」
「もしかして・・・・・・」
「ん?」
「まだ手を出してないのか?」
・・・・・・・・・・。
又しても沈黙。
それは肯定を表す。
ルークは思いっきり驚いた。
見た目から勝手に判断して、ガウリイはリナにすぐ手を出すと思っていたのだ。
ガウリイの事をよく知っているわけではないが、女になれているところを見るとかなり遊んでいたはず。
(う〜ん、なんでだ???)
ルークの頭の中で?が飛び交った
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