妹
あたしになんでこんなことさせるんだか・・・。
舞台へ向かう中もリナは余計なことに思考をとられていた。
納得がいかないまま練習をさせられ今に至る。
納得がいかないドレスを着て、納得のいかない本番へ向かう自分。
なにかがおかしい。
「ねぇ、ゼロス。姉ちゃんたちがおかしな計画立てるのはいつものことじゃない?」
「そうですねぇ、僕たちはいつも被害者で・・・・」
「ただ・・・今回は違うような気がするんだけど」
「なにがです?」
ゼロスの眉がぴくりとあがった。
下を向いて慎重に歩くリナは気づきようもない。
深紅のドレスのすそを少しだけ持ち上げてさらに続ける。
「完璧を求めるあの二人が演出なんでしょう?」
「そうですが?」
「なんで中途半端な化粧でよかったんだろう・・・?」
「嫌がるからじゃないですか?」
「姉ちゃんは嫌がっても気にしないわよ」
「う〜ん、今回はうちの姉が首謀者のようですから。あまりリナさんの嫌がることはしないじゃないですか、あの人」
納得がいく答えではある。
しかしなにかがひっかかる・・・・・。
「そもそもよ?なんで舞台からこんなに控え室が遠いのよ」
「さぁ・・??僕にはそこまではわかりませんよ」
内心ひやりとした。
計画が失敗したら・・・・・・自分がやばい。
なんとしてもあの部屋に連れて行かなければならない!
「さぁ、急ぎましょうリナさん。遅れたら・・・殺されます」
「・・・・・うっ、そうね」
ゼロスはリナの手を引いて、舞台とは反対方向へ向かっていた。
すべてはあの部屋にかかっている・・・・。
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