ルナ姉ちゃん 飴玉大追跡

<3>

ルナがリナを追いかけて着いた所はモドレールシティだった。
なんという怪しい名前・・・・・・・。
名前も気になるがその前にリナを捜さなくてならない。
ルナが使った呪文は、ある程度の範囲は絞れるのだが町の中ではあまり意味がない。
仕方なく歩いて探すルナ。
表情はいつもの営業スマイル。
こんな時まで営業スマイルはいらないと思うのだが・・・・・・・。
「つい、営業スマイルになっちゃうのよね〜。ま、いっか」
   あたりを見渡せばどこにでもあるような店やこれまたどこにでもいそうな人達ばかり。
特別、観光名所などがあるわけでもない。
なんの変哲もない町。
「なんの用があってこんな所に来たのかしら」
それは当人たちに聞くのが早いだろう。
な〜んて言ってる間に、いきなりちょっと行った所で煙が上がり始めた。
────
ちゅど〜〜〜〜〜ん!!
爆発音なんかも聞こえてくる。
「騒ぎある所にリナ=インバースありってね♪」
ルナはに〜っこりと微笑むと、爆発音のあった所に向かった。
ここからはたいして遠くないだろう。
煙の焦げ臭いにおいまで届いてるのだから。
ルナは適当に角を曲がり、目的地を目指す。
人々とは逆方向に進むものだから通りにくくて仕方がない。
途中でふっとため息をついて立ち止まる。
(どうしたものかしらね、これじゃ通れないじゃない。この人だかりじゃ術を使う訳にはいかないし・・・・)
なんとか早くたどり着こうと考えていると、何人かがルナにぶつかっていった。
恐れ多くも罵声まで浴びせる・・・・・・。
「どけ!!じゃまだ!!」
「巻き添えを食らいたいなら1人で食らってろ!!」
「よぉ、ねえちゃん。結構美人じゃないか一緒にこのまま逃げないか?・・・ゲヘゲヘ・・」
・・・・・プチッ!
ルナの中で何かが切れた。
「そうよ、何も私が避けなくてもいいのよ。邪魔なものはふっ飛ばせばいいのよねぇ」
いつもより更に優しくゆったりと話すその声は、なぜかめちゃくちゃ恐い。
言ってる事もかなりあぶない。さすがはリナの姉・・・・・・・。
「・・・・・邪魔よ、ファイアーボール!!」
ルナはいきなり真上に力の玉を放り出した!
唇の端をつりあげてにっと笑うと・・・・・・・。
「ブレイク!」
ファイアーボールのアレンジ版である。
リナも同じ呪文を使うが、ルナのは少し違う。
割れたファイアーボールは落ちるようになっている。
つまり、火の雨が降る・・・・・・・・。
ザアーーーーーッ
後悔してももう遅い、火の雨は降り始めてしまった。
ルナのまわりは結界が張ってあって火は当たらない。
が、さっきルナに罵声を浴びさせた男どもは直撃している。
しかも、集中豪雨・・・・・・・・。
そう、この呪文はターゲットを絞って集中的に当てる事が可能なのだ。
そのうえ、ターゲットが動いたら自動的についていくと言うおまけつき。
「ここがこの呪文のいい所よね♪」
ルナは満足そうに微笑むと、誰もいなくなった道を歩き始めた。
ひゅる〜・・・・
誰もいない道はひたすらさみしい。
そんな中、1件のにぎやかな店を見つけた。
にぎやかというかうるさいの方が正しいかもしれない。
キィン!キィン!と言う金属音と、なにやら男女の声らしき物が聞こえる。
「見つけたわよ、リナ」
ルナは不敵に笑った・・・・・・・。

ここに謎の子供が1人。
肩までのおかっぱ頭と、紫の瞳が印象的な少年。
もちろん、ゼロス君である。
「こんな楽しい事を僕が見逃すはずないじゃありませんか・・・・・ねぇ?」
誰にでもなく言い放つ。そして少年は闇に消えた・・・・・・・。


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