シェーラちゃん 飴玉大惨事
<3>

・・・・もう二度と戻れない。
シェーラは頭の中でその言葉をくりかえしていた。
魔族の寿命は無いに等しい。
シェーラは永遠にフィブリゾの姿ですごす事になってしまった。
いや、正確には滅びるまで・・・・。


いっそ滅びてしまおうか・・・・?
せっかく覇王様に作っていただいた体なのに。
もう永遠にあの体には戻れない・・・・。
それならばやはり滅びるしかない。
せめて覇王様の手で滅びたい。
覇王様は許してくださるだろうか・・・・・・・・・。

シェーラが絶望にとらわれていると、グラウシェラーがいつもよりかなり低く声をかける。
「シェーラ」
シェーラは自分の考えがグラウシェラーにばれたのかと思いびくっとした。
顔を見るのが恐くてつい下を向いてしまう。
今ではすっかり小さくなってしまった肩が少し震えている。
そんなシェーラにグラウシェラーは急に明るい声でこういった。
「うっそぴょ〜ん!」
ひゅ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
辺りに乾いた風が吹いた・・・・・・・。
シェーラは思わず自分の耳を疑ってしまった。
しかし、ふとある事を思い出す。

それはリナに突っ込まれた後の事だった。
シェーラはむきになり、帰るとすぐに名前の由来について聞いてみた。
すると覇王は無表情で「道具の名前など呼ぶのに便利だから適当につけただけだ」と言った。
その時もグラウシェラーはすぐに明るい声で「うっそぴょ〜ん!」と言ったのだ。

2度も死語を言うなんてグラウシェラーって一体・・・・・・・・・。
シェーラは固まってしまい全く動かない。
一方グラウシェラーは、にこにこ顔で立っている。
「そんなもの後で治してやるから、さっさと用意しろ。旅行に行くぞ!」
そう言い残して去ってしまった。
グラウシェラーは旅行に行くのでかなりご機嫌だったらしい。
あんな事を言ったのもそのせいだろう・・・・・。
いつものグラウシェラーなら「うっそぴょ〜ん」などきっと言わない。
シェーラはそう信じたかった・・・・・・。


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