ちびゼロス 飴玉大作戦
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リナ達4人は、昨日いた町のすぐ近くにあるサイラント王国に来ていた。
「ぷはぁ〜、やっぱりサイラントに来て正解ねぇ〜」
栗毛で小柄な(胸が特に)少女が、お湯につかった途端おやじのような口ぶりでそう言った。
「やっぱり温泉はいいですね、リナさん」
黒髪のこちらも小柄な(胸は大きい)少女が答えた。


サイラント王国。
そこは、最近温泉が出来て有名になった小さい国である。
井戸を作るために深く掘ったら、お湯が出てきたそうだ。
出来たばかりのため、お客はあまりいない。
しかし少し経てば予約しないと入れない温泉になるだろう。
「アメリア、この温泉ほんとに効くのかなぁ」
リナが自分の胸を見ながらアメリアに聞いた。
「珍しいですね、リナさんがそんな事聞くなんて」
「何が珍しいのよ」
リナはアメリアをじろ〜っとにらむ。
「あは、そんな目で見ないでくださいよぉ。大丈夫ですよ、きっと」
いつ魔法が飛んでくるかおびえながら、アメリアは答えた。
「だといいんだけど」
どうやら魔法は飛んでこなかったようだ。
いつもより気にしているリナをアメリアは励ます。
「ここの温泉の効果は胸が大きくなる事だけなんですから大丈夫ですよ」
そう、この温泉の効果は「胸が大きくなる」だけなのだ。
普通の温泉なら、「肩こり」「腰痛」などにも効く。
しかしこの温泉は、「肩こり」「腰痛」には効かず「胸」だけに効くそうだ。
「そうよね!じゃあ、もうちょっとつかってようかな」
「私は先にあがってますね」
そう言ってアメリアは温泉からでていき、自分の部屋に向かった。
リナとアメリアが最後だったので、温泉にはリナ一人となった。
  
「やっとリナさんが一人になりましたね。この飴を渡す絶好のチャンスですね」
リナを追ってサイラントまで来たちびゼロスが呟いた。
どうやら、近くで見ていたようである。
ちびゼロスは周りに人がいないか、もう一度確認してリナに近づいた。
「こんばんわ!おねえさん」
にっこり笑ってリナにあいさつをしする。
もちろん、服は着たままである。
「こんばんわ・・・・って男の子はあっちの温泉に入るのよ」
男湯の方を指差して言った。
「温泉に入りに来たんじゃなくて、この飴をお姉さんに渡そうと思ってきたんです」
ちびゼロスは袋からハート型の飴を取り出した。
「うげっ、変な色」
「胸が大きくなる飴なんです」
ぴくっ・・・・・・。
胸が大きくなるという言葉にリナが反応した。
「さあ、どうぞ」
濡れないように別の袋に入れてリナに差し出す。
「一応もらっておくわ」
「じゃあおねえさん、さようなら。上手くいくといいですね」
ちびゼロスはに〜っこり笑って帰っていった。


また一人になったリナは、さっきもらった飴を見つめた。
「ほんとに効くのかなぁ。それより、なんであたしにくれたんだろう」
リナはさっきの男の子の姿を思い出す。
普通の格好をしていて、見た目は5,6歳にみえた。
黒髪のおかっぱ頭で、紫の瞳。
「どっかで見た事あるような気がするのよね」
さすがにリナは鋭い。
だが、どうも思い出せなかった。
「まあ、いいや」
リナは飴の袋をしっかりもって温泉を出た。


誰もいなくなった温泉に、再びちびゼロスは戻った。
「え〜っと、ちゃんと飴を持っていってようですね」
まわりをぐる〜っと見まわして、飴がない事を確認した。
「リナさんなら一人になった時に飴を食べるはず、自分の部屋で寝る前に食べるでしょうね」
ちびゼロスは急いでリナの部屋に向かった。


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