前兆
<2>

泣き崩れている女性をただ見守っている4人・・・・・・・・。
「あんたまで見守ってどうするっ!!!
こっんの、くらげ〜〜〜〜!!
っすぱこ〜〜〜〜〜〜んっ!!!
 リティカルヒット!!
見事にガウリイのあごに直撃した。
「だって、知らない人だしなぁ」
直撃したあごをさすりながらガウリイは答える。
「また忘れてるだけじゃないの?」
「ガウリイさんならありえますね・・・・・」
「たしかに、ガウリイなら・・・・・・・」
3人ともうんうんとうなずく。
「本当に私のこと覚えてないの?ガウリイ」
とりあえず泣き止んだ女性がガウリイに問う。
だが、眼にはまだあふれんばかりの涙がたまっている。
「・・・ごめん、覚えてないんだ」
ガウリイが申し訳なさそうな顔をして頭を下げた。
「わかった、とりあえず自己紹介するわ。名前を聞けば思い出すかもしれないし」
その女性は近くの椅子に座ると、涙をふいてにこっと笑った。
なかなか強い女性だ。
ガウリイは決まりの悪そうな顔をしている。
そりゃそうだ、自分が覚えてないのが悪いのだから。
「私の名前は、ゼーラ=リオム。魔道士じゃないんだけど、魔法は使えるわ」
「魔導師じゃないのに使えるの?」
リナが怪訝な顔をした。
普通、魔法が使えるのは魔道士と呼ばれる者か巫女と呼ばれるものである。
このゼーラは、どちらの格好もしていない。
別に魔道士だからと言ってそういう格好をしなければいけないなどと言う決まりはない。
しかし、そういう格好にはいろいろと理由があるのだ。
第一に、動きやすい。
そして、その服自体に魔法がかかっていて一種の結界のような役割をしていたりする。
巫女の服は、あれは決まりで着ることになっているはずである。
決まりと言っても、白くてあまり華美でない服を着なさいと言う簡単な決まりなのだが・・・・。
ゼーラは普通の町娘のような格好をしている。
色は、淡い紫だ。巫女ではあるまい。
しかし魔道士でもないとなると一体・・・・・?
「ええ、生まれた時からよくわからないけど使えるの。ちょっと見ててね」
ゼーラは右手をかざすと火をイメージする。
その途端、手のひらの上に火の玉が現れた。
「へ〜、呪文も無しに火が出せるなんて便利ね」
「すごいですぅ!!」
アメリアがパチパチと拍手をする。
リナとゼルも感心したような表情だ。ガウリイは・・・・・寝ている。


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